ふるさと納税汚職、差し戻し確定へ=高知・奈半利町の元課長―最高裁
高知県奈半利町のふるさと納税事業を巡る汚職事件で、受託収賄罪などに問われた同町地方創生課の元課長森岡克博被告(49)について、最高裁第1小法廷(宮川美津子裁判長)は同被告側の上告を棄却する決定をした。24日付。同罪について無罪とした一審判決を破棄し、審理を高知地裁に差し戻した二審判決が確定する。
地裁は2022年12月、森岡被告の部下の元課長補佐が知り合いの水産物販売業者を返礼品の仕入れ先に指定し、見返りとして同被告の息子名義の口座に約180万円を振り込ませたとして、元課長補佐の第三者供賄罪の成立を認定。同被告については賄賂の認識を認めず、息子の住民票を不正に移した電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪のみ有罪として懲役1年を言い渡した。
これに対し、二審高松高裁は今年1月、口座は森岡被告の管理下にあり、振り込まれた金額について賄賂性の認識があったと指摘。地裁判決は不合理で、さらに審理を尽くす必要があるとして破棄、差し戻しを命じていた。
[時事通信社]
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