2024-06-25 22:35スポーツ

牧野、零封リレーの立役者に=支配下復帰して即日活躍―プロ野球・西武

ヒーローインタビューで涙ぐむ西武の牧野=25日、ベルーナドーム
ヒーローインタビューで涙ぐむ西武の牧野=25日、ベルーナドーム

 西武が1点リードの六回1死二塁。力投を続けていた渡辺が右手指のマメをつぶして降板した。ベンチが騒然とする中、支配下登録されていきなり先発マスクをかぶった牧野は、焦らなかった。
 救援したヤンの球は荒れた。死球、四球で満塁となり打席にはレイエス。「1点ならOKと割り切ってヤンを信じた」と牧野。直球を要求し、併殺打でピンチを切り抜けた。
 右肘を手術し、2022年に育成契約に。それでも諦めず、1軍投手の映像を見ては「僕だったらこうしようかと考えていた」。この日は5投手を引っ張る零封リレー。三回には盗塁を刺し、三振併殺を完成させた。編成スタッフの「はんこを持ってきて」の言葉に支配下登録を予感し、そわそわして球場に向かった朝から一転。夜には勝利の立役者としてファンの喝采を浴びた。
 お立ち台では2軍で励まし続けてくれた先輩らの顔が浮かび、言葉を詰まらせた。この日着たユニホームは背番号117だが、間もなく「53」が届く。石川・遊学館高出身の23歳。苦しみを乗り越え、野球人生が再び動きだした。 
[時事通信社]

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