アサンジ被告、司法取引で釈放=米機密漏えい、罪認め豪帰国へ
【シドニー時事】米国の機密情報を漏えいしたとして英国で5年以上拘束されていた内部告発サイト「ウィキリークス」創設者ジュリアン・アサンジ被告(52)が英時間24日、釈放された。ウィキリークスが25日発表した。被告は米当局と司法取引を行い、罪を認める代わりに既に服役したとすることで合意。26日に米自治領・北マリアナ諸島サイパン島の裁判所で形式的に有罪判決を受けた後、出身地オーストラリアへ帰国する。
アサンジ被告はアフガニスタン、イラク両戦争に関する米軍の機密情報などを暴露。2019年4月にロンドンで英警察に逮捕された。米司法当局から18件の機密漏えいについてスパイ防止法違反の罪で起訴されたが、重刑を恐れ、身柄移送停止を求めていた。
米豪メディアによると、被告は司法取引で漏えい1件を有罪と認めた。26日の判決では禁錮5年2月の刑が言い渡されるが、英国での収監がこれに充てられる。被告の意向をくみ、米本土ではなく、地理的に豪州に近いサイパンの裁判所が選ばれたとみられる。被告は航空機で英国を出国した。
被告の妻ステラさんはSNSで「ジュリアンは自由の身だ。感謝の気持ちは言葉では表せない」と喜び、母クリスティンさんも「息子の試練がやっと終わり、うれしい」と語った。ウィキリークスは「ジュリアンは人々の知る権利のため、厳しい代償を払った」と主張した。
豪政府は人道的見地からアサンジ被告の早期釈放を米政府に促してきた。アルバニージー首相は25日の議会答弁で「収監を続けても何も得るものはない。引き続き支援していく」と述べた。バイデン米大統領は4月、起訴取り下げについて「検討している」と述べたが、被告に刑事責任を取らせる形の司法取引で最終決着が図られた。
[時事通信社]
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