「子どもも家も自分もなくなれば」=元夫、子の殺害も関与か―警視庁
東京都品川区戸越の住宅で母子4人が死亡した事件で、住民の介護福祉士高波冬美さん(37)への殺人容疑で逮捕された元夫の無職後藤祐介容疑者(46)が「子どもも家も自分もなくなってしまえばいいと思った」と子ども3人の殺害や住宅放火への関与をほのめかしていたことが19日、警視庁捜査1課への取材で分かった。
同課によると、後藤容疑者は逮捕前の任意聴取に対し、「お母さんが死んで、お父さんが捕まると、子どもたちがかわいそうだと思った」「子どもも家も自分も、すべて燃えてなくなってしまえばいいと思った」などと話した。
後藤容疑者の首には自ら付けた浅い傷があり、高波さんら4人を殺害後、自殺を試みたとみられる。住宅に火を付けるため、自身の原動機付きバイクからガソリンを抜き取ったり、近くの酒店でアルコール度数の高い酒を買おうとしたりした形跡もあった。
後藤容疑者は在宅勤務をしながら子育てをしたいと考え、昨年3月ごろから動画編集の仕事をしていたが、収入はほとんどなかった。価値観の相違を理由に高波さんから離婚を切り出され、5月20日に離婚届を提出。高波さん殺害について「家から出て行くよう執拗(しつよう)に叱責され、カッとなり刺した」と容疑を認めている。
事件は同23日に発覚した。1階寝室で高波さんのほか、小学1年の長女後藤鈴さん(6)と保育園児の次女玲ちゃん(3)、長男信ちゃん(2)が死亡しているのが見つかった。
[時事通信社]
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