大学生殺害、被告の男黙秘=検察側「替え玉殺人」主張―広島地裁
広島県廿日市市で2021年11月、知人の大学3年生=当時(21)=にアルコールなどを大量摂取させて殺害したとして、殺人などの罪に問われた職業訓練生、南波大祐被告(33)の裁判員裁判の初公判が18日、広島地裁(石井寛裁判長)であった。罪状認否で南波被告は「すべて黙秘する」と述べた。
検察側は冒頭陳述で、南波被告が自身に多額の生命保険を掛けた上で、知人の安藤魁人さん=愛知県清須市=を自身の替え玉に殺害し、自らは弟に成り済まして保険金を受け取ろうとしたと指摘。被告が21年5月ごろから「保険金殺人」などと繰り返し検索していたと主張した。
弁護側は睡眠導入剤を摂取させたことや安藤さんとホテルに行ったことなどは認めたが、殺害や保険金殺人目的の殺意について争う姿勢を示した。
起訴状などによると、南波被告は21年11月21~22日、安藤さんに4種類の睡眠導入剤を混入するなどした飲食物を摂取させた上、廿日市市内のホテルに連れ込み、注射器でアルコールを体内に注入するなどして意識障害を起こさせ、吐物誤嚥(ごえん)による窒息で殺害したとされる。
[時事通信社]
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