米大統領選、第3の候補が左右=激戦州の「数千票」カギに―フクシマ氏
【ニューヨーク時事】米シンクタンク「先端政策研究所」のグレン・S・フクシマ上級研究員は5日、ニューヨークで開かれた時事トップセミナーで講演し、11月の大統領選について「第3の候補」が情勢を左右し得るとの見方を示した。民主、共和の二大政党の候補者となるバイデン大統領、トランプ前大統領はいずれも不人気で、「結果を予測するのは非常に難しい」とも語った。
フクシマ氏は、2000年の大統領選では第3の候補が結果に影響を与えたと紹介。今回の選挙でも、東部ペンシルベニアなど激戦州で二大政党に属さない候補が数千票を取れば「トランプ氏が有利になる可能性がある」と述べた。今秋の大統領選には、第3の候補としてロバート・ケネディ・ジュニア氏やコーネル・ウェスト氏ら3人が名乗りを上げている。
トランプ氏については、大統領経験者として史上初めて有罪評決を受けたことなどに言及し、「好感度が低く強い候補ではない」と分析。バイデン氏に関しては、民主党支持層の黒人や若者といった従来の支持層を取り込めていないと指摘し、パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突も逆風になると予測した。
フクシマ氏は米通商代表部(USTR)で日本・中国担当の代表補代理を務めた。
[時事通信社]
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