米大統領選前、唯一の「有罪」も=他の刑事裁判は期日未定―トランプ氏
【ワシントン時事】不倫口止め料記録改ざん事件で有罪評決を言い渡されたトランプ前米大統領は、これ以外にも三つの刑事裁判に直面している。しかし、いずれも初公判期日は未定。トランプ氏が復権を目指す11月の大統領選前で、今回が唯一の「有罪」になるとの見方がある。
トランプ氏はこれまでに、機密文書不正保管など四つの刑事事件で起訴されている。この中で最も深刻とされるのは、2021年1月6日に起きた連邦議会襲撃など、20年大統領選の結果を覆そうとした事件だ。
トランプ氏側は同事件に関し、大統領在任中の行為に対する「免責特権」を主張。その是非を審理している連邦最高裁の判断が明らかになるまで、公判手続きは停止される。
また、トランプ氏と元側近は、20年大統領選でバイデン大統領に僅差で敗れた南部ジョージア州の票集計に干渉した罪にも問われている。この事件の裁判では、公判手続きに入る前に捜査を指揮した同州フルトン郡の女性主任検事が、担当検察官と交際していることが発覚。トランプ氏側が申し立てた主任検事交代を巡る審理が行われている。
さらに、機密文書不正保管事件の裁判では、トランプ氏側からのさまざま不服申し立てを受け、3月に予定されていた初公判が「無期延期」された。
他の刑事裁判が停滞する中、4月に始まったのが不倫口止め料記録改ざん事件の公判だった。トランプ氏側が上訴し受理されれば、裁判の終結にはさらに時間を要する。
[時事通信社]
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