生活道路の最高速度30キロに=歩行者安全確保、26年9月から―警察庁
警察庁は30日、住宅街の生活道路といった道幅が狭くセンターラインなどがない道路について、自動車の最高速度を現行の時速60キロから30キロに引き下げる方針を公表した。歩行者らの安全対策を強化する狙いがある。パブリックコメントを経て道交法施行令などを改正し、2026年9月の実施を目指す。
改正案では、センターラインや複数の車線などがある道路は現行のまま60キロを最高速度とし、それ以外を30キロに引き下げる。最高速度を示す道路標識がある道は、従来通り標識に従う。
車の速度が30キロを超えると、事故時に歩行者が致命傷を負う確率が急激に高まるとされ、警察庁の有識者検討会がこれまで、生活道路の最高速度を30キロ以下にするよう提言していた。
一方、全ての生活道路に標識を設置することは難しく、最高速度60キロの道路も残っている。同庁は、特定の区域内の最高速度を30キロに規制する「ゾーン30」などの対策を進めているが、今回、抜本的にルールを改定することを決めた。
改正案ではこの他、横断歩道の白線などについても見直し、45~50センチとしている白線の間隔を最大90センチまで拡大することを認める。わだちを避けて白線を配置できるため、表示の耐久性向上が期待できるという。今年7月下旬の実施を予定している。
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