銃許可の周辺調査、近く強化へ=孤立者の「兆候」把握に課題―警察庁
所持していたハーフライフル銃などで4人を殺害したとして起訴された青木政憲被告(32)は、近隣住民ら地域との関係が希薄だったとされる。孤立した銃所持者の「兆候」をいかに察知するか。警察庁は事件を受けて、銃所持の許可を出す際などに近隣住民や友人らへ聞き取りを行う周辺調査を強化する方針について、近く全国の都道府県警へ示す。
銃刀法はアルコールなどの依存症患者のほか、ストーカー行為やDV(家庭内暴力)をして命令を受けた人など、他人に危害を加えたり自殺したりする恐れがある人は猟銃などを持てないと定めている。
警察はこれを見極めるため、所持許可の新規申請時や、3年に1度の更新時に周辺調査を実施。申請者が指定した3~4人に話を聞き、精神的に不安定でないかや暴力トラブルがないかなどを確認する。警察官が必要と判断すれば、人数を増やすこともある。
事件後に見直しを進めている調査の実施要領では、申請者に社会的な接点が少ないケースなどについて、判断に必要な情報を集めるまで対象者を増やすなど調査を徹底するよう明記。一方、鳥獣駆除の実績が明らかな場合などは効率的に行うなどして、必要な調査に人手を割けるようにする。
ただ、許可・更新時には問題のなかった銃所持者が、短期間で精神を病むなどして悪用する可能性はあり、「事件を予知して完全に防ぐのは難しい」(警察庁幹部)。別のある幹部は、長期間使用していない銃の管理を厳格化するなど「あらゆる対策を組み合わせて、悪用の恐れがある銃を1本でも減らす」と強調した。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
NY株、3日連続で最高値
-
経済協力、関係改善で合意=英中外相が北京で会談
-
北朝鮮、「韓国から汚物風船」=軍総参謀部に報告
-
「最後まで戦った英雄」=死亡のハマス指導者を称賛―イラン大統領
-
韓国から「汚物風船」=北朝鮮
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕