ロシア大統領、16日訪中=習主席と会談、結束誇示へ
【北京時事】ロシアのプーチン大統領が16日、中国を訪問する。プーチン氏にとって通算5期目就任後初の外遊で、習近平国家主席と会談。ウクライナ侵攻の長期化で国際的孤立を深める中、首脳会談を通じ中ロの結束を改めて内外に誇示するのが狙いだ。
プーチン氏の訪中は昨年10月、巨大経済圏構想「一帯一路」関連のフォーラムで北京を訪れて以来。今回は2日間の日程で、北京のほか東北部の黒竜江省ハルビンを訪れ、学生との交流などを行う。
首脳会談では、中ロの経済協力やウクライナ情勢について協議する。ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)によると、両首脳に新内閣で国防相に起用されたベロウソフ氏と、国防相から安全保障会議書記に転じたショイグ氏を加えた非公式会談も行われる。
習政権は米中対立の長期化をにらみ、ウクライナ侵攻開始後も戦略的にロシアへの接近を続けている。表向き「中立」を掲げて侵攻への非難を避けつつ、ロシア産原油の購入などを通じ同国を間接的に支える立場だ。米欧は中国による軍事転用可能な製品の対ロ輸出が侵攻の長期化につながっているとして、批判を強めている。
ウクライナ情勢を巡り、中国は独自の和平案「中国の立場」を掲げて仲介に意欲を示している。ウクライナは中国案が「ロシア寄り」だと反発している。
中ロ間の貿易総額は昨年、過去最高の2400億ドル(約38兆円)超を記録した。ただ、今年に入って中国の銀行が相次いでロシアとの決済を停止し、3、4月は中国からロシアへの輸出が前年同月比で減少。米国の対ロ制裁が影響しているとの観測もあり、プーチン氏は会談で、経済面での連携継続を訴える見通しだ。
[時事通信社]
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