吉川、中軸で躍動=つなぎ役の3番が先制1号―プロ野球・巨人
快音を響かせた打球が、勢いよくスタンドに飛び込んだ。巨人の吉川が一回2死から今季初本塁打。4月29日に完封負けを喫したヤフーレから貴重な1点をもぎ取り、「全力で走った。本当、先制できてよかった」と胸をなで下ろした。
1ボール1ストライクからの3球目。浮いた内寄りの変化球を力強く引っ張り、右越えにアーチを架けた。前回対戦で3打数無安打と手玉に取られていた右腕に対し、この日は一振りで出はなをくじいた。
4月終盤から徐々に打撃が上向き、最近は3番での出場が続いている。役割はつなぎ役。二岡ヘッド兼打撃チーフコーチによると「4、5番をいい状況で迎えるため」という狙いだが、吉川は4日の阪神戦でサヨナラ打を放つなど、期待以上の勝負強さを発揮している。連続試合安打は7に伸びた。
打線がなかなか波に乗れない中、中軸で存在感を増す29歳。阿部監督は「あと1本出ていればという試合が多かったが、こういう僅差の試合を取ることができた」と接戦の立役者をたたえた。
[時事通信社]
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