2024-04-25 14:52スポーツ

夢舞台実現に感慨=大橋会長、井上尚弥に期待込め―怪物が立つ夢舞台(中)

世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級タイトルマッチで、王者のオマール・ナルバエスを破り、喜ぶ井上尚弥(右)と大橋ボクシングジムの大橋秀行会長=2014年12月、東京体育館
世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級タイトルマッチで、王者のオマール・ナルバエスを破り、喜ぶ井上尚弥(右)と大橋ボクシングジムの大橋秀行会長=2014年12月、東京体育館

 プロボクシングでスーパーバンタム級の世界主要4団体王座を統一した井上尚弥(大橋)が、5月6日に防衛戦に臨む。東京ドームという大舞台を用意した大橋ジムの大橋秀行会長は、「ボクシングに携わる者として最高。今までにない緊張感がある」と興奮を抑えるように言う。
 昨年3月。大橋会長に連絡が入った。「井上尚弥の試合をやってくれないか」。打診の主は、東京ドームの幹部。当時からすると3戦先の話だったが、即断した。「あの舞台でメインを張れるのは、尚弥しかいない」
 長年の夢だった。自身は1990年2月7日に世界ミニマム級王座を獲得。余韻の残る4日後の同11日に東京ドームでマイク・タイソン(米国)の試合を目の当たりにして、志を抱いた。「自分もここでやりたい」。それから34年。ジム会長として念願を実現させた。
 苦労もあった。会場設営やカードの編成。相手のルイス・ネリ(メキシコ)は、上限体重の超過で日本での活動停止処分を受けたお騒がせ者だ。資格回復のすべを調べるなど奔走した。「計画通りでなくとも順調。昔からピンチでわくわくする癖がある」と笑う。
 井上尚のファンには、それまでボクシングに関心がなかった層も多いという。「ボクサーではなく、トップアスリートとして見られている。彼らを引き付け、普及や人気の拡大につながるといい」。注目度の高い今回の一戦は、これまで以上の期待感がある。
 「夢舞台に連れてきてくれた選手に感謝したい。今までにない重圧も感じる」。感慨を込める一方で、歴史的な興行をこれで終わらせるつもりはない。国内の他の大規模会場やサウジアラビアでの開催など、今後の構想は尽きない。 
[時事通信社]

世界ボクシング協会(WBA)ストロー級タイトルマッチで韓国人のチャンピオンと打ち合う挑戦者の大橋秀行(右)=1992年10月、東京・両国国技館
世界ボクシング協会(WBA)ストロー級タイトルマッチで韓国人のチャンピオンと打ち合う挑戦者の大橋秀行(右)=1992年10月、東京・両国国技館
プロボクシング大橋ジムの大橋秀行会長=17日、横浜市内
プロボクシング大橋ジムの大橋秀行会長=17日、横浜市内

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