求人1.29倍、3年ぶり低下=物価高、失業率は2.6%―23年度
厚生労働省が30日発表した2023年度平均の有効求人倍率は、前年度比0.02ポイント低下の1.29倍と、3年ぶりに低下した。原材料費高騰による収益圧迫などを受け求人数が減少した。総務省が同日発表した労働力調査によると、同年度平均の完全失業率は前年度比横ばいの2.6%だった。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探す求職者1人に対し何人分の求人があるかを示す。厚労省は雇用情勢について「省力化投資が進んでいることから勢いを欠いている」と分析している。
有効求人数は1.6%減の247万人だった。コロナ禍後の採用増が一巡したほか、物価高の影響で、建設業や製造業を中心に求人を控える動きがあった。
労働力調査によると、23年度の就業者数は全体で6756万人。うち女性は3059万人と、1953年度以降で過去最高を記録した。人手不足や物価高、女性活躍を推進する政府施策が背景にあるとみられる。
両省は同時に今年3月の指標も発表。有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇の1.28倍、完全失業率(同)は前月比横ばいの2.6%だった。
[時事通信社]
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