逆転の北口、今季も健在=本調子から程遠くても―陸上DL
世界女王が今季初戦で底力を発揮した。女子やり投げの北口が「思い切っていこう」と無心で放った最終6投目は高い放物線を描き、62メートル97まで到達。昨夏の世界選手権を思い起こさせる逆転優勝を「最悪だったと思います」と笑い飛ばした。
直前の練習では本調子から程遠く、「とにかく飛ばない」状態だった。4投目まで60メートルに届かず、7位で迎えた5投目。61メートル44をマークして2位に浮上し、上位3人による最終6投目に進んだ。北口を含めた世界選手権メダリストがそろい、アジア記録保持者の呂会会(中国)も出場する中、勝負強さは健在。勝ち切れたのは、地力があるからこそだろう。
優勝を決めた最終投てきにも「勢いだけで投げてしまった。整理が必要」と反省点が口を突く。世界のトップに上り詰めた26歳にとって、五輪本番の目標は金メダル。「試合をしたら絵が描けるのかなと思ったけど、まだまだ真っさら」。幸先良いスタートを喜ぶそぶりは見せなかった。(蘇州時事)
[時事通信社]
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