2024-04-27 17:57社会

「三崎のマグロ」200トン被ばく=ビキニ事件70年で市民集会―神奈川・三浦

米国による太平洋ビキニ環礁での水爆実験から70年を受けて開かれた市民集会で、あいさつする実行委員長の森田喜一さん=27日午後、神奈川県三浦市
米国による太平洋ビキニ環礁での水爆実験から70年を受けて開かれた市民集会で、あいさつする実行委員長の森田喜一さん=27日午後、神奈川県三浦市

 米国が太平洋ビキニ環礁で水爆実験を行ってから70年となるのを受け、当時、日本有数の漁港として多くのマグロが水揚げされていた神奈川県三浦市の三崎港で27日、核兵器廃絶を訴える市民集会が開かれた。
 水爆実験では、静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の被ばくが知られるが、「三崎のマグロ」として有名な三崎港でも150隻を超える漁船から放射能が検出され、約200トンのマグロが投棄を余儀なくされるなどの被害を受けた。
 集会の実行委員長で、三崎での被害を冊子にまとめたフリーライターの森田喜一さん(89)が冒頭にあいさつし、第五福竜丸が三崎港所属のカツオ漁船「第七事代丸」として建造された歴史を紹介。「ビキニ事件をこれからも伝えていってほしい」と訴えた。
 集会では、水爆実験でのマグロ漁師の被害を長年取材している映画監督の伊東英朗さん(63)が登壇。水爆被害の全容は解明されていないとした上で、「過去を清算することで、子どもたちにきちんとした環境を残すことができる」と語った。 
[時事通信社]

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