WADA、調査の正当性主張=中国競泳23選手の陽性発覚で
【ニューヨーク時事】中国の競泳選手23人が2021年1月のドーピング検査で陽性となりながら、同年の東京五輪に出場が認められていた問題で、世界反ドーピング機関(WADA)のバンカ会長は22日、「正当な手続きを踏んだ結果。正しい判断だったと確信している」と語った。
選手は国内大会での検査で禁止物質のトリメタジジンに陽性反応を示したが、中国の反ドーピング機関は宿泊先のホテルの調理場が汚染されていたことによる食物汚染と判断。サンプルからの検出量もごく微量で、意図的なドーピングではないと結論付け、処分を科さなかった。
WADAは検証の結果、「汚染の可能性を否定できない」として報告を受け入れたが、当時は新型コロナ対策による規制が厳しく、調査員による現地の確認などは行われなかった。処方薬の成分であるトリメタジジンが調理場で検出された原因も不明という。
中国は東京五輪の競泳で金3個を含むメダル6個を獲得。米国反ドーピング機関(USADA)は「公平なルールに従わず、陽性を隠蔽(いんぺい)した」とWADAの対応を批判している。
[時事通信社]
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