愛する夫と日本一=瀬川、支えられて―全日本女子柔道
初優勝の興奮冷めやらぬ場内インタビューで、瀬川は夫の名を呼んだ。「本当にありがとう。愛してるよ」。会場がどっと沸いた。冷静さを取り戻すと「ちょっと恥ずかしかったけど、一番に支えてもらったので」と改めて感謝を口にした。
決勝は児玉に何もさせなかった。左の釣り手で頭を下げさせ、攻め続けた。相手の体力が落ちてきたところに払い巻き込みで技あり。最後は3分以上を残して指導四つの反則負けに追い込んだ。
北海道出身で、現在は札幌が拠点。昨年3月に結婚した。大学まで柔道をしていた夫の勇気さんは転勤がない仕事に転職し、週末は練習に付き合いながら映像の研究や組み手の助言でサポートしてくれる。「私生活でブルーになった時も支えてくれる」。二人三脚で日本一の座をつかんだ。
26歳。個人戦での国際大会優勝はまだない。東京五輪女王の素根らが不在の大会とはいえ、このタイトルは大きい。「年齢も年齢でまだチャンスはある。大きなけがをしない限り、(2028年五輪の)ロスまで頑張っていきたい」。充実感あふれる笑顔で誓った。
[時事通信社]
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