東京医大前理事長ら、二審も有罪=文科省汚職、控訴棄却―東京高裁
文部科学省の私大支援事業を巡る汚職事件で、贈賄罪に問われ、一審で懲役1年6月、執行猶予4年とされた東京医科大前理事長臼井正彦被告(83)ら3人の控訴審判決が19日、東京高裁であり、斉藤啓昭裁判長は被告側の控訴を棄却した。
事件では、受託収賄罪に問われ、一審懲役2年6月、執行猶予5年とされた元同省科学技術・学術政策局長、佐野太被告(64)も控訴している。
他に判決が言い渡されたのは、贈賄罪に問われた前学長鈴木衛(74)=一審懲役1年、執行猶予2年、受託収賄ほう助罪などに問われた医療コンサルタント会社元役員谷口浩司(53)=同懲役2年、執行猶予5年=両被告。
臼井被告らは東京医大を受験した佐野被告の次男に10点加算して合格させたことは賄賂に当たらないと主張したが、斉藤裁判長は「加点は賄賂になり得る利益だ」と退け、一審判決に事実誤認はないと判断した。
判決によると、臼井被告らは2017年5月、支援事業に東京医大が選定されるよう佐野被告に助言、指導を依頼し、謝礼として18年2月の入試で同被告の次男を不正に合格させるなどした。
[時事通信社]
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