「阪神大震災思い出した」=深夜の大揺れに驚く住民ら―愛媛・高知地震
最大震度6弱の揺れを観測した愛媛、高知両県では17日深夜、突然の大揺れが町を襲った。過去の大震災の経験を思い出した人もおり、住民らはぼうぜんとした様子で発生時を振り返った。
震度6弱を観測した愛媛県愛南町のコンビニでは、棚からカップラーメンや酒のビンが数本落ちて割れた。50代の女性店員によると、店内に客はいたがけがはないという。店員は「突然揺れ始め、その後から携帯電話の緊急地震速報が鳴りだした」と声を震わせた。揺れは長かったが、机にしがみ付いて耐えたという。
同町で居酒屋を経営する藤沢桂一さん(50)の店では、食器棚から皿が落ちた。「店を始めて18年ほどたつが、経験のない大揺れだった。危ない物が落ちてこないように整理しないといけない」と不安そうに語った。
震度5弱の揺れが起きた同県西予市の飲食店では地震発生時、店内の客ら4人が机の下に隠れた。80代の女性店主は「びっくりした。(1995年の)阪神大震災を思い出した。いろいろな人から(安否確認の)電話がきている」と話した。
高知県庁では17日夜、県職員が登庁して慌ただしく対応に追われた。震度6弱の揺れが観測された同県宿毛市の飲食店「彩食や一期一笑」店長の山上翔さん(36)は「横揺れを感じ、店の酒が5本割れた」と驚いた様子。営業を終えようとしているところで地震が起き、店内には山上さんら従業員4人がいたが、けが人はいないという。
同市のコンビニでは、棚から落ちた日用品などが床に散乱し、片付けに追われた。アルバイトの男性店員(27)は「ゴゴゴっという音の後に強い横揺れを感じた」と振り返った。
[時事通信社]
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