日本は財政健全化推進を=債務膨張、GDPの2.5倍に―IMF幹部
【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)のガスパール財政局長は17日までに時事通信のインタビューに応じ、日本経済がコロナ禍の打撃から回復したとの認識を示した。マイナス金利政策の解除を含め、日銀の金融政策が正常化に向かう中、巨額債務を抱える日本は財政健全化を進めるべき時に来ていると訴えた。
IMFが発表した財政監視報告によると、今後5年の日本の債務は国内総生産(GDP)の2.5倍程度で推移する見通し。同氏は「日本は世界で最も債務比率が高い国の一つだ」と指摘した。
同氏は、日本のインフレ率が持続的に2%で推移するという日銀の目標に向かい、「金融政策がより正常になる」と予想。財政政策についても「市場の信頼と経済安定の基盤をつくるよう追求すべきだ」と提言した。
早急に取り組むべき財政削減対象として、コロナ禍関連の支援策やエネルギー補助金などを例示。長期的には歳入増のほか、人口減や高齢化を見据えた「経済成長の促進戦略が極めて重要だ」と強調した。
[時事通信社]
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