2024-04-17 19:00スポーツ

苦境で光ったGK小久保=無失点勝利の立役者―サッカー五輪予選

中国戦でゴールを守るGK小久保(中央左)=16日、ドーハ(AFC提供・時事)
中国戦でゴールを守るGK小久保(中央左)=16日、ドーハ(AFC提供・時事)

 【ドーハ時事】パリ五輪を目指すサッカー男子のU23(23歳以下)日本代表は16日、同五輪アジア最終予選を兼ねたU23アジア・カップ(カタール)の1次リーグB組初戦で中国を1―0で下した。先制した後、早い時間帯にDF西尾隆矢(C大阪)が一発退場になる厳しい展開。そんな苦境で光ったのが、ナイジェリア人の父を持つGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)だった。
 後半早々に最大の見せ場があった。日本の右サイドで突破を許し、ゴール前で相手と1対1に。「体を開くところは持ち味」。身長193センチの長いリーチを生かし、シュートを手で防いだ。
 ゴール前でボールをキャッチするたび、大事そうに抱えてその場に倒れ込んだ。警告を受けかねない行為だったが、じわりと時計の針を進め、「少しでも時間を使う。ギリギリの判定だと思うけど」。笑みを浮かべた。
 J1柏の下部組織出身で、18歳でポルトガルの名門に移籍。高いレベルの環境でもまれてきた。
 明るい性格の持ち主で、合宿中は積極的に盛り上げ役を買って出るムードメーカー。中国戦ではセットプレーを得た場面などで大岩監督から指示を受け、的確なコーチングで前の9人を統率した。「隆矢の穴を埋めるところで、自分が中心になって無失点で終えることができた」。立役者はさわやかに笑った。
[時事通信社]

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