2024-04-17 19:05経済

訪日客、単月最高308万人=3月、コロナ禍前比1割増

訪日客数と回復率(コロナ禍前との比較)
訪日客数と回復率(コロナ禍前との比較)

 日本政府観光局が17日発表した3月の訪日外国人数(推計値)は前年同月比69.5%増の308万1600人だった。単月で初めて300万人を突破し、過去最高を更新した。コロナ禍前の2019年3月に比べても11.6%増加した。
 桜の開花時期に合わせて多くの外国人観光客が訪れ、韓国や台湾からの旅行者数が堅調に推移した。円安も追い風となり、米国やフィリピンなどからもコロナ禍前に比べて大幅に増え、全体を押し上げた。
 国・地域別で最も多かったのは韓国の66万3100人。これに台湾が48万4400人で続いた。中国は45万2400人で、コロナ禍前の約65%まで回復した。ただ、春節(旧正月)休暇を終え、前月までの回復ペースからは伸びが鈍化した。
 米国はコロナ禍前と比べて64.3%増の29万100人。フィリピンは63.2%増の7万8800人だった。 
 1~3月の累計は855万8100人と、同じ時期としては過去最高を更新した。政府は年間の訪日客数について、過去最高だった19年の3188万人を25年までに上回る目標を掲げており、高橋一郎観光庁長官は「このペースで進めば今年、前倒しで達成できる」と手応えを口にした。
 一方、観光庁の集計によると、1~3月期の訪日外国人による消費額は1兆7505億円に上り、四半期ベースで過去最高だった。1人当たりの消費額は20万8760円と、政府が25年までの達成を目指す20万円を上回った。平均の宿泊日数が増えていることに加え、円安や物価高が影響したとみられる。

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