2024-04-14 17:20スポーツ

橋本、パリへ確かな助走=アクシデントも乗り越える―全日本体操

男子で4連覇を果たした橋本大輝=14日、群馬・高崎アリーナ
男子で4連覇を果たした橋本大輝=14日、群馬・高崎アリーナ

 パリ行きを決めている橋本にとって、今大会は五輪での複数金メダルに向けた助走の意味合いがあった。昨年から難度を上げた種目を含めて着実な演技を重ね、力強い一歩を踏み出した。「不安だったあん馬や平行棒(の演技)が通っているのは自信にしていい」。4連覇を派手に喜ばないところに、王者のプライドがにじんだ。
 ゆか、あん馬、跳馬で15点を超える高得点をマークし、迎えた終盤。アクシデントが待っていた。平行棒の序盤に両腕がつる。中断してもおかしくない状況だったが、「やるしかない」と腹をくくった。
 新たに加えた「マクーツ」を含め、大きなミスなく最後まで実施。最終種目の鉄棒で再び腕がつりながらも、F難度の手放し技「リューキン」を急きょ回避して乗り切った。着地が乱れて最後を美しく締められず、両手を合わせて観客に謝った。
 近年、世界王者の座を争ってきた張博恒(中国)が昨秋のアジア大会で出した6種目合計89.299点には予選、決勝とも届かなかった。89点台は橋本がまだ実戦で出したことがない。「ここで満足しちゃいけない。一番の目標はパリで金メダルを取ること」。さらなる高みへ、志を新たにした。
[時事通信社]

男子決勝、あん馬の演技をする橋本大輝=14日、群馬・高崎アリーナ
男子決勝、あん馬の演技をする橋本大輝=14日、群馬・高崎アリーナ

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