2024-04-11 18:37

立民「専守防衛堅持を」=公明「中国と対話重要」―日米首脳会談

 岸田文雄首相とバイデン米大統領が安全保障協力の深化を打ち出したことに対し、立憲民主党は11日、憲法に基づく「専守防衛」原則を変容させる可能性があるとして首相の説明を要求した。自民党や日本維新の会は会談内容を評価。公明党は日中関係にも目配りするよう注文を付けた。
 立民の長妻昭政調会長は記者会見で「抑止力強化は重要だが、地球の裏側まで日米が共同軍事作戦を取るきっかけになりはしないか」と懸念を表明。その上で「専守防衛を変える必要はない。首相はきちんと説明する必要がある」と求めた。
 共産党の田村智子委員長は会見で「自衛隊が米軍の事実上の指揮下に組み込まれることになるのは明らかだ」と批判。日本が戦争に巻き込まれかねないとして、「非常に危険だ」と断じた。
 自民の麻生太郎副総裁は麻生派の会合で「日米同盟の重要性は増すばかりだ。今回の訪米を機に絆が深まり、世界の安定に資するものとして発展することを期待する」と語った。
 維新の馬場伸幸代表は会見で、台湾有事が南西諸島に波及する可能性に触れて「米国と有事の態勢を議論しておくことは非常に大事だ」と強調。教育無償化を実現する会の前原誠司代表も「同盟強化が確認された。肯定的に評価したい」と述べた。
 一方、公明の山口那津男代表は党会合で「それぞれの陣営を固めるだけでなく、活発な相互の対話が重要だ」と指摘。対中外交を積極的に進めるよう訴え、日中韓首脳会談の早期実現に期待を示した。 
[時事通信社]

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