2024-04-08 20:17TOPICS

ライドシェア、普及に課題=地域、運行時間が限定

「ライドシェア」で使うため、表示灯が取り付けられた一般ドライバーの自家用車=8日午前、東京都江戸川区
「ライドシェア」で使うため、表示灯が取り付けられた一般ドライバーの自家用車=8日午前、東京都江戸川区

 全国各地でタクシー不足が問題となる中、移動手段の確保に向け、一般ドライバーが自家用車を使って有償で客を運ぶ「ライドシェア」が始まった。国の規制緩和に伴うサービス開始だが、運行できる地域や時間が限られるなどの課題も多く、タクシー不足解消につながるかは未知数だ。
 ライドシェアは、タクシー配車アプリ「GO」や「ウーバー」などを通じ、8日から東京、神奈川、愛知、京都の4都府県の一部地域で利用が可能になった。5月以降には北海道や大阪府、兵庫県など8道府県の一部でも導入予定だ。
 サービスはタクシー会社の管理下で行う仕組みで、各社がドライバーと雇用契約を結び、研修や車両点検などの責任を負う。乗車前には飲酒や健康状態のチェックも行う必要がある。
 ただ、今回認められた実施区域はタクシー会社が少ない地域ではなく、大都市圏にとどまった。競争激化を懸念するタクシー業界に配慮したためで、運行時間も夜間や早朝に限定された。「隙間時間で働きたいドライバーを取り込みづらい」(業界関係者)との指摘もある。
 運賃もタクシーと同水準と定められた。需給に応じて運賃を変動させる「ダイナミックプライシング」の導入を望む声もあるが、タクシー業界や労働組合では懸念の声が強い。 

遠隔点呼前のアルコールチェックを実演する「ライドシェア」の一般ドライバー=8日午前、東京都江戸川区
遠隔点呼前のアルコールチェックを実演する「ライドシェア」の一般ドライバー=8日午前、東京都江戸川区

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