ガザ休戦交渉が再開=「前進」報道も交錯―イスラエル・ハマス
【イスタンブール時事】パレスチナ自治区ガザで半年にわたって続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放に関する交渉が7日、エジプトのカイロで行われた。エジプトの一部メディアは8日、交渉で「前進が見られた」と報道。一方、イスラエルのメディアは「合意は見通せず、隔たりは大きい」と否定的な見解も伝えており、激しい対立を続けてきた両者が妥協点を見いだせるかは不透明だ。
ロイター通信によると、ハマスは交渉開始前の7日の声明で、ガザの避難民帰還や恒久停戦、イスラエル軍撤退など従来の要求を繰り返した。イスラエルは同日、ガザ南部から地上部隊を撤収。同国への圧力を強める米国の要請とは無関係と主張しているが、ハマスの歩み寄りを引き出すための譲歩だったとの見方も出ている。
エジプトにはイスラエルとハマス双方が代表団を送り、仲介役の米国やエジプト、カタールの高官らを通じて間接的に協議したとみられる。ハマス筋は中東の衛星テレビ局アルジャジーラに、7日の協議ではイスラエルが譲らず、進展はなかったと指摘。ただ、イスラエル紙ハーレツ(電子版)は8日、「慎重に楽観している」とする外交筋の話を伝え、進捗(しんちょく)を巡る情報は交錯している。双方が一両日中に再び交渉に臨むとの報道もある。
イスラエルは「(ハマスとの)取引に応じる用意はある」(ネタニヤフ首相)としつつ、軍事作戦自体は継続する構えだ。ハレビ軍参謀総長は7日、「ガザでの戦争は続く。ハマスの幹部は隠れているが、われわれは遅かれ早かれそこにたどり着く」と強調。ハマスとの一時休戦が実現しても、その後、どのように戦闘を再開するかについて軍は把握していると述べた。
[時事通信社]
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