イスラエル、ガザ南部から部隊撤収か=ラファ侵攻計画に変更も
【エルサレム時事】イスラエル軍報道官は7日、イスラム組織ハマスとの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの南部から地上部隊を撤収したと明らかにした。ロイター通信が伝えた。ガザを南北に分断する回廊の安全確保を担う1個旅団だけが残るという。イスラエルはハマス壊滅を目的に、ガザ最南部ラファへの地上侵攻の準備を進めてきたが、作戦計画に変更があった可能性もある。
カービー米大統領補佐官は7日の米ABCテレビで、「部隊の休養と修復であり、次の作戦を示しているわけではない」と語った。
地元紙ハーレツ(電子版)によると、軍当局者は「ガザ南部で積極的に活動している部隊はいない」と説明。南部ハンユニスでハマス掃討の戦果を挙げ「できることは達成した。必要ならいつでも作戦を行うが、とどまる必要はない」と強調した。
イスラエルのネタニヤフ首相は、約150万人が避難するラファ侵攻へ強い決意を示してきたが、同盟国・米国のバイデン大統領は懸念を表明。人道危機の中で民間人保護を求めており、ネタニヤフ氏との4日の電話会談では、対応次第ではガザを巡る米国の政策を変更すると警告していた。ただ、軍当局者は、撤収と米国の要求との関連は否定した。
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