独自の歩みで目指すメジャー=米大学からドラフト指名の西田―米大リーグ
【ロサンゼルス時事】昨年7月に行われた米大リーグのドラフト会議で、ホワイトソックスから11巡目指名を受け入団した西田陸浮選手(22)が、将来のメジャー昇格を目指している。身長170センチに満たない小柄な野手は俊足が売り物。「課題は打撃も守備も全て。でも一番気を付けているのは、ずっと同じメンタルでやること」と笑顔で話す。
大阪府出身で野球強豪校の宮城・東北高に進んだが、甲子園には縁がなかった。卒業後に「経営者になりたくて、英語を勉強しようと思った」という理由で渡米。オレゴン州の大学で野球にも励んだ。
試合で結果を出すと全米大学体育協会(NCAA)1部のオレゴン大から声が掛かって編入。岩手・花巻東高の佐々木麟太郎内野手の入学が決まったスタンフォード大と同じカンファレンスに所属する強豪校だった。「僕は米国で2年間やって結果を出して認められ、ようやく進学できた。佐々木君は最初から奨学金をもらって入学できるとは、本当にすごい」と驚く。
オレゴン大で目標だったドラフト指名を受けた。日本選手としては2013年にヤンキースに2巡目指名を受けた加藤豪将内野手(現日本ハム)以来10年ぶり。「ドラフトにかかっただけで満足だったが、今は満足していない。入った以上はメジャーリーガーになりたい」と力強い。昨年はマイナーリーグの1Aでプレーし、19試合で打率2割2分2厘、5盗塁。今季は少しでも大リーグに近づきたいと考えている。
日本の若者が自分の後に続いてほしいとの思いから、米国留学を支援する会社を設立している。昼は練習、夜は打ち合わせなどの仕事。「二刀流」で夢に挑んでいる。
[時事通信社]
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