鳥島近くで海底噴火=昨年10月の津波原因か―海保
海上保安庁は1日までに、伊豆諸島・鳥島近くの海底火山「孀婦(そうふ)海山」で噴火が起き、新たに火口が形成されていたことが分かったと発表した。昨年10月9日に鳥島近海で発生した地震と津波の原因である可能性が極めて高いという。
同庁は今年1月に測量船「拓洋」で鳥島近海の海底地形を調査し、エネルギー・金属鉱物資源機構が2022年12月に調査したデータと比較した。その結果、鳥島南方にある孀婦海山のカルデラ内に直径約1.6キロの火口が新たに形成され、火口の北側斜面が長さ約4キロ、幅約1キロにわたって崩壊していることが判明した。
気象庁によると、鳥島近海では昨年10月2~9日に地震が多発し、5日と6日、9日は津波を伴った。このうち9日の地震は規模が小さかったにもかかわらず、津波が伊豆・小笠原諸島や千葉から沖縄にかけての太平洋沿岸で広く観測された。その後海上で浮遊する軽石も見つかっており、海底火山が噴火した可能性が指摘されていた。
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