2024-03-29 11:00政治

特定技能に4分野追加=受け入れ上限82万人―政府

 政府は29日の閣議で、外国人労働者を中長期的に受け入れる「特定技能」制度の対象に、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加し、計16分野とする方針を決定した。2024年度から5年間で受け入れる上限数は、19~23年度の2.4倍に当たる82万人に設定。今後、パブリックコメント(意見公募)を経て、早ければ5月にも関係する省令・告示を改正する。
 特定技能は深刻な人手不足に対応するため、2019年に始まった。一定の知識や経験が必要で就労期間が最長5年の「1号」と、熟練の技能が必要で就労期間が事実上無期限の「2号」がある。追加の4分野は1号で受け入れる。
 4分野のうち、自動車運送業はバス、タクシー、トラックの運転手が対象。バス、タクシーは2種免許の取得と新任運転者研修の修了を要件とする。日本で免許を取得する必要があるため、特定技能を付与する前に「特定活動」の資格で1年間の滞在を認める。
 自動車運送業では、2024年4月に残業時間の上限が規制され、物流が停滞する「2024年問題」を抱えている。外国人労働者の受け入れで、運転手不足の緩和につなげる狙いがある。 
[時事通信社]

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