盟友に挑むHIRO10=ダンスで能登に「希望を」―ブレイキン
今夏のパリ五輪で初めて実施されるブレイキン(ブレイクダンス)の出場権争いは大詰めを迎える。残り1枠を争う日本男子で、2月の全日本選手権準優勝の大能寛飛(ダンサー名HIRO10)は「絶対に五輪に出たい」。19歳の新鋭は特別な思いを胸に盟友に挑む。
全日本では驚異の身体能力で会場を沸かせた。最大の特長は大技「パワームーブ」。両腕で体幹を支えながらの高速回転や、開脚倒立の状態から腕の力だけで体を跳ね上げて回る「エアートラックス」を披露した。決勝で戦った菱川一心(ISSIN)は昔から練習してきた間柄。最後の五輪切符を争う相手に敗れた悔しさをにじませつつ、「刺激になった。もっと練習を頑張らないといけない」と奮い立った。
石川県出身。元日の能登半島地震で穴水町に住む祖母が被災し、心を痛めた。発生5日後に東京都内で開催されたジャパン・オープンで優勝すると、中学時代の先生や友人から多くのメッセージが。「震災はすごく悲しいけど、自分が頑張ることで元気や希望を与えられる」。ダンスに興味を示さなかった祖母は、踊る映像を見てくれていたという。電話越しで涙ながらに「本当に元気が出たよ」と言ってくれた。
五輪出場権を得るには5、6月の五輪予選シリーズ(OQS)で上位に入り、なおかつ菱川を上回る必要がある。ハイレベルな争いが予想される中、動きの幅を広げようと練習に励んでいる。「重圧はあまりない。目の前の課題に取り組むことがOQSにつながる」
28年ロサンゼルス五輪の実施競技から外れたため、パリに懸ける思いは強い。「五輪に出られる人生と出られない人生は全然違う」。夢舞台への切符をつかみ、再び故郷に吉報を届けたい。
[時事通信社]
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