2024-03-22 06:57国際

ガザ北部住民帰還で対立か=イスラエル、仲介国と協議へ―休戦交渉

 【イスタンブール時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止交渉で、イスラエル紙ハーレツ(電子版)は21日、ガザ南部に逃れた住民の北部への帰還と人道支援物資の搬入・配給方法が主な対立点として浮上していると伝えた。ガザで拘束中の人質とパレスチナ人囚人の交換などでは進展があったという。
 同紙によれば、イスラエルは女性や子供も含め帰還に反対している。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が支援活動を主導することも拒んでいるという。
 イスラエルは、昨年10月のハマスの奇襲にUNRWA職員が関与したとして、UNRWAの解体を要求している。また、ガザ北部では、一度は制圧したシファ病院に再びハマスなどの戦闘員が集結。イスラエル軍は今月18日からの作戦でうち140人超を殺害したが、完全掌握には程遠い状況だ。
 中東歴訪中のブリンケン米国務長官は21日、訪問先のエジプトで記者会見し、戦闘休止交渉について「溝は埋まりつつあるが、依然として残っている」と指摘。妥結に向け全力で取り組む姿勢を強調した。ブリンケン氏は22日にイスラエルを訪問する。
 イスラエル首相府は21日、対外情報機関モサドのバルネア長官が22日に交渉仲介国のカタールを再び訪れ、バーンズ米中央情報局(CIA)長官やエジプトの高官らを交えて協議すると明らかにした。イスラエルは、ハマスが先に示した新たな休戦案を拒否する意向を既に伝達しており、進展が見られるかは不透明だ。 
[時事通信社]

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