東京株、一時1100円超下落=米ハイテク株安や円高警戒―円、1カ月ぶり146円台
11日の東京株式市場は、前週末の米ハイテク株安や、日銀のマイナス金利解除観測を背景とした為替の円高進行を警戒し、売りが優勢となった。取引時間中には日経平均株価の前週末終値からの下落幅が1192円に広がる場面もあった。終値は前週末比868円45銭安の3万8820円49銭と大幅に反落した。
終値ベースで下げ幅は、2021年6月以来、2年9カ月ぶりの大きさとなった。東証プライム市場の売買代金は5兆2687億円。
前週8日の米国市場でエヌビディアなど半導体株が軟調となったため、東京市場でも半導体関連株に売りが膨らんだ。また、円相場が一時1ドル=146円台半ばまで上昇した影響で、自動車などの輸出株に利益確定売りが出た。プライム市場の上場銘柄の84%が値下がりした。
市場関係者は「過熱感が強い中、円高など売りの手掛かりが出た。週明けで海外投資家の動きが鈍いところで国内の個人投資家が一斉に利益確定売りを進めた」(大手証券)とみていた。
円相場が146円台に上昇するのは、2月2日以来、約1カ月ぶり。日銀が18、19日に開催する金融政策決定会合で、マイナス金利解除など政策修正を行うとの見方が一段と強まった一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が台頭。日米の金融政策の方向性の違いから、円買い・ドル売りが優勢だった。
午後5時現在は146円73~74銭と前週末比1円14銭の円高・ドル安。
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