2024-03-06 16:10国際

期待と懸念抱き一票=「移民」「年齢」「ガザ」―米各地で予備選・党員集会

 11月の米大統領選に向け、16州・地域で予備選や党員集会が行われた5日のスーパーチューズデー。民主党は現職のバイデン大統領、共和党は返り咲きを目指すトランプ前大統領の圧倒的優位が伝えられる中、各地で有権者が投票所に足を運び、意中の候補に一票を投じた。
 南部ノースカロライナ州ローリーで取材に応じた共和党支持者のラリー・ジェニングスさん(71)は「最重要なのは移民問題だ。治安が悪化した現在の状況は心配だ」と顔を曇らせた。移民規制強化を主張するトランプ氏に希望を託したが、同氏以外の大半の候補が撤退した現状には不満がある。「もっと若くて有能な候補がいれば良かったのだが」とこぼした。
 民主党支持のマーシャ・ペリーさん(75)は「移民が問題だと言うが、米国は移民がつくった国だ」と強調。「ジョー(バイデン氏)が大好きだ。彼は有能だ」と訴える。81歳のバイデン氏には高齢不安がつきまとうが、ブレンダ・チャドウィックさん(76)は「年齢は気にならない。老人を差別すべきでない」と擁護した。
 西部コロラド州デンバーの投票所では、パレスチナ自治区ガザでの衝突を巡り、攻撃を続けるイスラエルをバイデン政権が擁護していることに抗議するため、「支持候補なし」に投じる有権者も目立った。ジャック・グルームさん(28)は民主党を支持しているが、「ガザで虐殺が起きている。バイデン氏は戦争犯罪人だ」と政権の姿勢を批判。ジェームズ・マリノさん(30)も「支持できない。ガザでの停戦が見たい」と語った。
 一方、共和党支持者のボブ・ローランドさん(68)は、ヘイリー元国連大使に票を入れた。かつてはトランプ氏を支持していたというが、「彼は年を取り過ぎたし、大統領としての振る舞いはまったく愚かだった」と指摘した。 
[時事通信社]

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