期待先行、逆回転リスクも=4万円到達後の株価は☆1
野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミスト 現在の株価は、物価高と金融緩和、円安の三つの要素が強まって押し上げられている。持続的かどうか分からず、相場の逆回転はいつでも起こり得る。日本の成長力、実質的な企業の稼ぐ力が高まっている証拠はない。
まず物価上昇率が落ちている。日銀が早ければ3月にもマイナス金利政策を解除し、さらに物価上昇率が下がれば、実質金利が高まり金融緩和の効果が薄れる。早いタイミングで追加利上げ観測が出れば外国為替市場は円高に振れやすく(円安による企業収益の拡大を期待した)今の株高の流れを止める可能性がある。
「物価と賃金の好循環」によるデフレ脱却期待も株高の一因だが、実際の物価と賃金の動きが予想を下回れば、先行し過ぎた期待ははげ落ちる。
東証が資本効率の改善を上場企業に要請したが、企業の改革への動きは常にある。過去に企業統治改革進展への期待で日本株が買われた時期があったが、根本的に変わらなかった。徐々に改善しているだろうが、急に良くなった証拠はない。
今は株高に浮かれない姿勢が必要だ。政府は成長戦略で少子化対策、インバウンド(訪日客)需要の活用を進め、企業は生産性の向上に努め、働き手は自分の技能を学び直しで高めるといった取り組みが不可欠だ。それらが不十分なら、経済の本格回復は結局、期待外れに終わるだろう。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
規正法、自民案の修正も=渡海政調会長
-
「台湾独立堅持」と頼氏非難=中国
-
自由同和会元理事ら再逮捕=「後ろ盾は自民党」職務強要容疑―大阪府警
-
死刑執行停止、法相に要請=裁判員経験者ら情報公開訴え
-
「今すぐ試合とかできない」=ブライトン三笘、現状明かす―イングランド・サッカー
写真特集
-
【大相撲】大関・琴ノ若
-
【女子フィギュア】千葉百音
-
【野球】野球殿堂に入った名選手
-
【駅伝】第100回箱根駅伝
-
【女子フィギュア】吉田陽菜
-
【男子フィギュア】山本草太
-
【野球】日本シリーズ関西対決 阪神が38年ぶり日本一
-
【MLB】ドジャースの歴代日本選手