勤務時間外の連絡無視OK=豪で法制化、雇用主は反発
【シドニー時事】勤務時間外に仕事の連絡を無視しても、不利益な扱いを受けない―。オーストラリア議会で2月、労働者の「連絡遮断権」を定めた法律が制定された。8月にも施行される。サービス残業をなくし、私生活の自由を保障するのが狙い。だが、業務の機動性が失われかねない雇用主らは「不必要な法律」と反発している。
この法律は、労働組合を支持基盤に持つ与党・労働党と、環境政党の野党・緑の党が推進。連絡遮断権はフランスやスペインなどでも既に導入されており、緊急時を除いて認めることにした。
通信手段の発達やテレワークの普及で勤労形態が多様化した一方、昼夜を問わず業務対応に追われる労働者も増加。豪シンクタンク「未来仕事センター」の調査では、業務過多や上司の圧力で残業をした経験を持つ人は71%に上る。育児や介護を抱える働き手は「ワーク・ライフ・バランスの確立につながる」と遮断権を歓迎している。
これに対し、雇用主側は「顧客への対応が遅れれば損失を招く」「勤務シフトの調整すら難しくなる」などと困惑。豪商工会議所は「利点より害悪の方が大きい」と批判した。財界と関係の深い右派野党の保守連合は採決で反対し、「政権を奪還すれば廃止する」と主張している。
[時事通信社]
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