水平社宣言に初の見解=「ジェンダー意識に問題」―部落解放同盟
部落解放同盟は2日、東京都内で開いた第81回全国大会で、日本初の人権宣言とされる「全国水平社創立宣言」に関し、「ジェンダー平等に対する重大な問題点を抱えていた」などとする見解を採択した。宣言について見解を示すのは初めて。大会は2日間の日程を終えて閉幕した。
見解は2022年の水平社創立100年を機に取りまとめた。宣言について「日本を代表する歴史的文書」と評価した一方、「男らしき」「兄弟」との文言を使った点を「女性の存在を視野に入れない男性中心主義的な意識が反映した表現の象徴でもあったと言わねばならない」と指摘した。
記者会見した西島藤彦中央執行委員長は「宣言の精神を受け継いで大会冒頭で朗読しているが、当時の時代背景もあり、幾分か今の世の中に合わない点があるため見解をまとめた」と述べた。
大会では、狭山事件の再審闘争などへの継続的な取り組みを決意する大会宣言が採択されたほか、インターネット上の差別への対応強化などを盛り込んだ24年度の運動方針が確認された。
[時事通信社]
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