2024-02-25 00:37スポーツ

もがいたなでしこ=0―0で国立決着へ―サッカー女子五輪予選

北朝鮮戦の後半、シュートを止めるGK山下(中央)=24日、サウジアラビア・ジッダ
北朝鮮戦の後半、シュートを止めるGK山下(中央)=24日、サウジアラビア・ジッダ

 照りつける強い日差しと、乾き切ったピッチ。ボールが思うように走らない。なでしこは北朝鮮の重心を下げた5―4―1のブロックを前にテンポが上がらない。
 かつて日本に何度も立ちはだかったアジアの宿敵はしたたかだった。前から圧力をかけず、なでしこのわずかなパスのずれを突いてカウンターで着実にゴールを狙ってくる。GK山下の好セーブで何とか耐えた。日が落ち始めた後半は相手の方が出足の鋭さが増した。
 中盤の底を熊谷から18歳の谷川に代えて劣勢を挽回。しかし、決定機を生み出せないまま90分が終わった。「勝つためには点が必要。関係性をもう少し見直して、精度を上げていきたい」。池田監督はそう前を向いた。
 世界で苦しい時が続いたなでしこだが、昨夏のW杯では8強からもう一つ上を目指せる確かな手応えがあった。だからこそ、パリは必ず行かなければならない舞台だ。主将の熊谷は言う。「日本の女子サッカーの未来のためにも、やっぱり勝たなきゃいけない戦い」
 先手は取れなかったが、国立競技場に帰る。2004年アテネ五輪予選では北朝鮮を破って切符を手にした場所。「ホームで勝つことだけを考えていい準備をしたい」と主将。大声援を背にパリへの出場権をつかみ取る。(ジッダ時事)
[時事通信社]

北朝鮮戦の前半、競り合う熊谷(中央)=24日、サウジアラビア・ジッダ
北朝鮮戦の前半、競り合う熊谷(中央)=24日、サウジアラビア・ジッダ

最新動画

最新ニュース

写真特集