原因究明「同じ気持ちで」=JAXAと三菱重の技術陣―H3ロケット
衛星打ち上げ市場への参入を目指す新型ロケット「H3」の開発には、国際競争力確保の観点から、三菱重工業が当初から参画し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で取り組んで来た。昨年3月の1号機失敗後は、原因究明や対策も共に行った。JAXAの岡田匡史プロジェクトマネジャーは「研究機関と民間のメーカー、立場の違いはあったが、特にこの1年は一日も早く2号機を打ち上げたいという同じ気持ちで進められた」と手応えを語った。
三菱側で技術面を取りまとめる北山治H3プロジェクトエンジニアは、1号機の失敗直後、ぼうぜんとする発射管制室のメンバーを前に「1年以内に次(2号機)を打つ。下を向いてはいけない」と励ました。
原因の糸口すら分からない段階だったが、「市場投入のタイミングを逃すと勝てない。自信というより義務というか、1年の間にやらなければ」との危機感からだった。
「エンジニアは事実に、データに基づくことが大事」と話す北山さん。集めたデータから仮説を立て、再現実験で確かめるという地道な作業を積み重ねた。
役立ったのは、10年近い共同開発で培われたお互いの信頼関係。北山さんは「苦労はあったが、目指す目標は一つなので、ベクトルを合わせられた」。岡田さんも「重工側が出した結果をそのまま受け止められたし、われわれの結果もしっかり受けていただいた」と振り返る。
原因究明と対策を半年余りで済ませ、H3は再びスタートラインへと戻った。北山さんは「1号機の時より落ち着いて迎えられている。地上でやれることをやり、当日を迎えたい」と話した。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
パリの街、雨で幻想的に〔五輪〕
-
詰め込んだパリの魅力=約4時間、見事に締める〔五輪〕
-
G20、3会合ぶり共同声明=為替合意を再確認―財務相会議閉幕
-
タヒチでも開会セレモニー=サーフィン競技開催地〔五輪〕
-
国旗まとい、開幕祝福=「フランス!」連呼、歓声も―100年ぶり五輪に・パリ市内〔五輪〕
写真特集
-
【パリ五輪】開会式
-
【ブレイキン】日本のブレイクダンサー〔パリ五輪〕
-
【野球】投打「二刀流」大谷翔平〔2024〕
-
【野球】プロ野球の歴代最多勝投手
-
【サッカー】U23日本代表2024〔パリ五輪〕
-
【大相撲】大関・琴ノ若
-
【女子フィギュア】千葉百音
-
【野球】野球殿堂に入った名選手