ウクライナ侵攻で手放されたライオン3頭、仏動物園に
【アルネースービトー(フランス)AFP=時事】ウクライナで保護されたライオン3頭が先週、フランス中東部ブルゴーニュにあるオーソワ公園に到着した。≪写真は、ウクライナで保護され、仏アルネースービトーのオーソワ公園に移送された雄ライオン≫
26日に同園にやって来たのは雄1頭と雌2頭で、いずれも2歳前後。
米NPO国際動物福祉基金(IFAW)で緊急救助を担当するシャーロット・ボンクロイ氏によると、雄ライオンはキーウ近郊在住の女性が幼獣の頃から飼育していたペットで、このほど同団体に引き渡された。同氏は「手に負えないほど攻撃的になっていた。爆撃のせいかもしれない」と話した。
一方、雌ライオン2頭はウクライナ東部で見つかった。個人宅で飼育されており、飼い主が避難する際に置いて行かれたとみられている。
3頭は、ウクライナのNGOワイルド・アニマル・レスキューに保護され、同団体が外国の動物園に受け入れを打診した。
オーソワ公園での受け入れが決まったことから、3頭は88時間かけて、ポーランド経由で同園へ運ばれた。
IFAWはこれまで、ネコ科の大型動物13頭をウクライナから救出し、ポーランド、ベルギー、フランス、スペイン、米国に移送している。
ボンクロイ氏によると、ウクライナでは大型ネコ類も一般家庭で飼うことが法的に認められており、現在も10頭前後が国内に残っている。広いおりでの飼育が義務付けられているものの、「99%のケース」が規定に違反しているという。
IFAWは、ウェブサイト上でワイルド・アニマル・レスキューの創設者ナタリア・ポポワ氏の言葉を引用し、「これらの大型ネコ類は、ロシアによる侵略の犠牲になっただけでなく、人間による搾取にも苦しめられていた」と指摘している。【翻訳編集AFPBBNews】
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