2024-01-18 19:23経済

携帯大手、全面復旧見通せず=能登地震、道路寸断響く―通行できれば3日で応急措置

NTTドコモの通信サービス状況
NTTドコモの通信サービス状況

 NTTドコモなど携帯電話大手4社は18日、オンラインで共同記者会見を開き、能登半島地震で被害を受けた通信ネットワークの復旧状況を公表した。土砂崩れなどで道路が寸断された地域については、通行が可能になれば3日以内に応急措置で通信の回復を目指すと強調したが、全面復旧時期の見通しは立っていないという。
 能登半島地震では、停電や設備の故障で、能登半島北部を中心に広い地域で通信障害が発生した。ドコモの小林宏常務執行役員は「道路が寸断され、基地局に向かうことができなかった」と説明。KDDIの山本和弘執行役員常務は「(基地局などをつなぐ)多くの光ケーブルが切れた」と話す。
 復旧見通しは、電力の回復時期などに左右されるため不透明だ。小林氏は「長期化するのではないか」との見方を示した。
 ただ、立ち入りできる地域に関しては、各社とも17日までに人工衛星のアンテナや移動基地局、発電機の設置など応急措置を終えたという。 
 携帯大手は復旧を急ぐ一方、被災者支援にも取り組む。ソフトバンクは従来型の「ガラケー」と呼ばれる機種などで使われる第3世代通信規格(3G)のサービス終了時期を延期し、楽天モバイルは被災地に住む契約者を対象に1~3月の通信料を無料にした。
 NTT西日本も18日、オンライン記者会見で復旧状況を公表した。通信障害は最大で固定電話約7000回線、光回線約1500回線に及んだが、立ち入り可能地域では一定の応急措置が完了したという。道路が寸断されている地域については、被害の比較的軽いところでは2~3カ月での復旧を目指すが、甚大な被害を受けたところでは見通しを示すことができないとしている。

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