2024-01-15 14:14国際

極寒の初戦、共和候補「必ず投票を」=党員集会前最後の訴え―米大統領選

 【デモイン(米アイオワ州)時事】米大統領選で共和党候補者選考の初戦となる15日の中西部アイオワ州党員集会を前に、各候補は14日、最後の訴えを行った。折からの大寒波で「史上最も寒い党員集会」(地元メディア)が予想される中、それぞれ「何としても足を運んで」と自身への投票を呼び掛けた。
 支持率調査で首位を独走するトランプ前大統領(77)は、同州インディアノラの大学で締めくくりの演説に臨んだ。地吹雪が舞い体感気温が氷点下40度に至る極寒でも、会場は超満員。冗談交じりに「家にいてはだめだ。具合が悪くて投票後に亡くなっても、その価値はある」と、党員集会への参加を促した。勢いを増すヘイリー元国連大使(51)を「バイデン(大統領)と同じ戦争屋だ」と攻撃することも忘れなかった。
 一方、ヘイリー氏の演説会場も熱気があふれた。「米国民の多数派を獲得する唯一の道は『お荷物』を捨て、将来の課題に焦点を当てる次世代のリーダーを選ぶことだ」。ヘイリー氏が「脱トランプ」の必要性を訴えると、押し寄せた支援者から万雷の拍手が湧いた。同氏はアイオワで少なくとも2位に食い込み、第2戦の東部ニューハンプシャー州予備選につなげたい考えだ。
 アイオワでの選挙活動に多くの時間と資金を振り向けたデサンティス・フロリダ州知事(45)は、複数の会場をはしご。3位以下なら早期撤退が取り沙汰される中、「友達を4~5人連れて党員集会に来てくれれば、大きな力になる。皆さんの助けが必要だ」と危機感をにじませた。
 記録的低温による投票率低下は「岩盤支持層」を誇るトランプ氏に有利との見方がある。半面、圧倒的優位が伝えられたことで「自分が行かなくても勝つだろう」と考える支持者が、自宅にとどまる可能性も指摘される。同氏側近のジェイソン・ミラー氏は、取材に対し「トランプ支持者は献身的で忠実だ。どんな悪天候でも結果を出す」と自信を示した。 
[時事通信社]

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