2024-01-10 10:23国際

米イスラエル、国連調査実施で合意=ガザ北部住民帰還目指す―ヒズボラ、司令官殺害で報復攻撃

 【エルサレム時事】ブリンケン米国務長官は9日、イスラエルのネタニヤフ首相らとの会談で、パレスチナ自治区ガザ北部への住民帰還に向け、国連による現地調査を実施することで合意したと明らかにした。テルアビブでの記者会見で語った。
 イスラム組織ハマスとの戦闘が続いていたガザ北部では、イスラエル軍が作戦規模を縮小させる方針を示している。
 ブリンケン氏は会見で、北部にはハマスが仕掛けた爆発物や不発弾が残っていると指摘。調査は住民の安全な帰還に向けて「必要な条件」を見極めるためだとして、「条件が整い次第、住民が家に戻れることを望んでいる」と強調した。
 ただ、実際の帰還開始には時間を要する見通し。イスラエルの攻撃で、ガザ北部ではインフラ施設や住居が破壊され、数十万人の住民が南部への退避を強いられている。ブリンケン氏は子供を含むガザの民間人犠牲者に関し、「あまりにも多過ぎる」と批判した。
 イスラエル側との会談では、越境攻撃を続けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの対応も議題に上った。ブリンケン氏は「緊張激化を避ける外交的解決策を見つけるために全力で取り組む」と強調した。
 だが、レバノン国境沿いでの緊張は続く。AFP通信によると、ヒズボラは9日、イスラエル北部の軍施設を無人機で攻撃したと発表。ハマス幹部とヒズボラ司令官殺害への報復としているが、イスラエル側に負傷者は出ていないもようだ。 
[時事通信社]

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