エレガントな「皇帝」逝く=ベッケンバウアーさん、ドイツ国外からも哀悼―サッカー
【パリ時事】欧州を代表する20世紀の偉大なサッカー選手として一時代を築き、指導者としても成功を収めたフランツ・ベッケンバウアーさんが7日に死去した。78歳だった。卓越した統率力とエレガントなプレーで「皇帝」と称された。
現役時代はワールドカップ(W杯)を舞台にイングランドやイタリア、オランダなどを相手に名勝負を演じ、主将として地元W杯に臨んだ1974年西ドイツ大会で優勝。181センチのDFはピンと背筋が伸びた姿勢からのパスやドリブルで攻撃に参加し、「リベロ」のシステムを確立した。読みにたけて守りは鉄壁。シュートは正確で強烈だった。
数々の伝説的なシーンが残る。自身2度目のW杯だった70年メキシコ大会。準決勝のイタリア戦の後半、強烈なタックルで倒されて右肩を強打し、脱臼してしまった。チームは交代枠を使い切っていたため、右肩、右腕を包帯で固定してピッチへ。闘志あふれる姿にチームメートも奮い立ち、後半終了直前に1―1に追い付いて延長戦へ。「アステカの死闘」と呼ばれた一戦に3―4で敗れたが、負傷しながらもフル出場したベッケンバウアーさんのカリスマ性は高まった。
逝去を惜しむ声は、ドイツ国内からにとどまらない。元イングランド代表のデービッド・ベッカムさんは自身のインスタグラムで、2人が笑顔で向き合う写真とともに「特別な人、特別な選手であり真の紳士を失い、とても悲しい」と投稿。スペインのレアル・マドリードやバルセロナといった強豪クラブも哀悼の意を示した。
ディエゴ・マラドーナさん(アルゼンチン)は2020年11月に死去し、サッカーの王様と言われたペレさん(ブラジル)は22年12月末に亡くなった。W杯をまばゆく彩った英雄3人が、3年余りのうちにこの世を去った。
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