戦後処理「パレスチナ主導で」=ハマスは排除方針―イスラエル国防相
【エルサレム時事】イスラエルのガラント国防相は4日、イスラム組織ハマスとの戦闘終結後のパレスチナ自治区ガザの統治を巡り、「ガザに暮らすのはパレスチナ人だ。イスラエルに敵対しないのが条件だが、パレスチナ人が責任を負う」と述べ、パレスチナ人主導で行うべきだとの考えを示した。イスラエル紙ハーレツが報じた。
ガラント氏は「ハマスはガザを統治せず、イスラエルもガザの文民統治に関わらない」と強調。ただ、「文民」と前置きしたことで軍事面での関与継続という含みを残した可能性がある。
イスラエルのメディアによると同国では4日、閣僚と軍高官が戦後処理に関する初の会議を開いた。会議はベングビール国家治安相ら極右政党の閣僚の反対で実現してこなかった。ハマスの急襲に関する調査委員会の構成を巡り、怒号が飛び交う展開となり、途中で打ち切られたという。
ロイター通信によれば、ガラント氏はガザでの軍事作戦の「新段階」にも言及。北部では急襲作戦や地下トンネル破壊、特殊部隊の活動などが中心となり、ガザ住民の多くが逃れてきた南部ではハマスの指導者排除のほか人質救出作戦に注力すると説明した。
レバノンでは4日、首都ベイルートで2日にイスラエルの関与が疑われる攻撃で殺害されたハマス幹部アルーリ氏の葬儀が行われ、1000人以上が参列した。
一方、イスラエルは5日もガザ各地への攻撃を続けた。軍の5日の発表によると、過去24時間で100カ所以上の標的を攻撃。パレスチナ赤新月社は4日、南部ハンユニスの拠点が攻撃を受け1人が死亡したと明かした。ガザ保健当局によると、ガザでの死者は4日までに2万2438人となった。
[時事通信社]
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