地盤隆起で津波観測不能に=気象庁、震度7地震の震源近く―能登地震
気象庁は5日、最大震度7の能登半島地震の震源に近い石川県珠洲市長橋町の津波観測地点が、沿岸の地盤隆起で海から離れたところにあり、観測不能になっていたと発表した。この地点は1日午後の地震発生直後から正常な観測データが届いていなかった。
今後も津波を伴う地震が起きる恐れがあり、同庁の担当者は「早急に周辺で代替の観測装置を設置したい」と話している。同県輪島市・輪島港の観測地点でも、地震発生の約10分後に1.2メートルの津波を観測した後、データが届かなくなっている。
国土地理院の衛星観測データ解析では、能登半島北部の珠洲市から輪島市、志賀町にかけての沿岸は地震で隆起し、海岸線が海側へ移動して陸地が拡大した。
東京大地震研究所と富山大、信州大、岡山大の現地調査チームの報告によると、輪島市門前町の五十洲漁港は約4.1メートル隆起。地震発生時に港湾内で釣りをしていた住民から、地震と同時に海岸一帯が隆起し、津波がさかのぼって来なかったとの証言を得たという。
[時事通信社]
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