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2023-12-28 20:31国際

ガザ中部で地上作戦強化＝難民キャンプや病院も標的―イスラエル

　【カイロ時事】イスラム組織ハマスの壊滅を目指すイスラエル軍は２７日、パレスチナ自治区ガザ中部で地上作戦を強化した。中東の衛星テレビ局アルジャジーラが報じた。ガザ全域で空爆を継続。難民キャンプや病院も標的となり、民間人犠牲者の増加に歯止めがかかっていない。
　ガザ当局は２８日、イスラエル軍がガザ北部ベイトラヒヤ、中部マガジ、南部ハンユニスに空爆を加え、計５０人が死亡したと発表した。２７日には、ハンユニスで病院付近に空爆があり、少なくとも３０人が死亡したと伝えられている。中部のブレイジやマガジでは戦車による砲撃が激化しているもようだ。
　地元当局の集計によると、ガザでは２８日までに２万１０００人以上が死亡。数千人が安否不明となっている。一方、１０月下旬の地上戦開始後、イスラエル軍の兵士１６７人が戦死した。
　世界保健機関（ＷＨＯ）は２７日、ハンユニスやガザ中部での攻撃を避けるため、数万人が徒歩などで避難していると発表。道路沿いに仮設テントが並んでいるという。ガザ内の病院３６カ所のうち一部でも機能しているのは１５カ所だけとされ、テドロス事務局長は国際社会に対し「ガザ住民が直面している重大な危機を和らげるための緊急措置」を講じるよう訴えた。
　ガザでの民間人被害が拡大し人道状況が悪化する中、バイデン米大統領は先に、イスラエルのネタニヤフ政権が「無差別爆撃によって（国際社会で）支持を失い始めている」と警告。イスラエル軍の空軍参謀長は２７日、ガザへの空爆が「正確で、的を絞った作戦だ」と主張した。
　一方、報道によると、イスラエル軍は２７日、イスラエルの占領地ゴラン高原南部に無人機が墜落したと発表した。その後、イランが後ろ盾となっているイラクの民兵組織が関与を認めた。　
［時事通信社］

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