停戦再開要求相次ぐ=ガザ情勢で安保理会合―国連
【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は20日、イスラエルの要請に基づき、パレスチナ自治区ガザ情勢を協議する公開会合を開いた。イスラム組織ハマスに拉致され、先月解放された元人質の男性が出席し、残る人質全員の即時帰還を訴えた。一方、米国を除く各国は「停戦の再開こそが人質の解放を可能にする」と相次いで指摘。戦闘停止を要求した。
イスラエルとハマスの停戦合意に基づき解放されたイスラエル人のエリ・シャラビさん(53)は、拘束されていた491日間、「鎖につながれ、飢えさせられ、殴られた」と証言。妻子は殺害され、解放時の体重はわずか44キロだった。「これ以上の言い訳や遅延は許されない」と述べ、人質を取り戻すためハマスに圧力をかけるよう求めた。
理事国からは「人質の安全と自由を確実にする現実的な方法は、人質解放を伴う停戦の合意だ」(韓国)、「停戦が人質を帰宅させる最善の道だ」(中国)との声が相次いだ。これに対し、イスラエルは「人質が捕らわれている間はこの戦争は終わらない」と主張。停戦再開を否定した。
[時事通信社]
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