イスラエル軍、ガザで地上作戦再開=要衝に展開、戦闘拡大恐れ

【エルサレム時事】イスラエル軍は19日、パレスチナ自治区ガザ中部と南部で「標的を絞った地上作戦」を開始したと発表した。ガザを南北に隔てる要衝「ネツァリム回廊」にも部隊を展開した。イスラム組織ハマスとの停戦発効を受け、2月に同地域から撤退していた。空爆や砲撃に加え、地上作戦の再開で戦闘拡大の恐れがさらに高まった。
イスラエル軍は作戦の目的について、ガザ南部と北部の間に「緩衝地帯」を設置すると主張した。部隊の展開で南北間の往来や物資供給が再び制限されれば、住民生活は一層困難になる。同軍はまた、北部や南部で住民に避難するよう警告。人質奪還に向け、ハマスへの圧力を強めている。
ガザ保健当局は、18日の大規模攻撃開始以降の死者が、子供約180人を含め、430人を上回ったと発表した。ハマスは地上作戦再開に対し「新たな停戦合意違反だ」と批判したものの、目立った軍事的抵抗は伝えられていない。
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