FRB副議長にボウマン理事昇格=金融規制緩和を主導へ―トランプ米大統領
【ワシントン時事】トランプ米大統領は17日、連邦準備制度理事会(FRB)の金融規制担当副議長にボウマン理事を昇格させる意向を明らかにした。就任には上院の承認が必要となる。トランプ政権が目指す規制緩和を主導するとみられる。
トランプ氏はSNSで、「米経済は(バイデン政権下の)過去4年間、不適切に運営されてきた」と批判。「今こそ変える時で、ボウマン氏にはやり遂げるノウハウがある」と強調した。
金融規制担当のFRB副議長は、米国の金融監督・規制に大きな影響を及ぼす重要ポスト。前任のバー理事は、シリコンバレー銀行など米中堅銀行の破綻が2023年に相次いだことを受け、銀行資本規制強化を図っていた。しかし、規制緩和を志向するトランプ政権の発足を受け、2月末に副議長を辞任した。
ボウマン氏は中西部カンザス州の地銀幹部や同州銀行監督当局トップなどを歴任後、第1次トランプ政権下の18年、FRB理事に就任した。金融政策に関しては物価安定を重視するタカ派だが、資本規制強化には、各銀行の実態に合わせた「規制要件の柔軟な調整ができなくなってしまう」と反対していた。
ボウマン氏は声明で、副議長として「実用的なアプローチを通じ、安全で健全な銀行システムを促進する」と訴えた。
[時事通信社]
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